児ポ法改正に対する、アニメ現場の空気
fearmasashiさんに児童ポルノ法改正についてどう思いますか?と云う質問を頂いたので、その返答を加筆修正してここに掲載します。結局、児ポ法改正から話が逸れていますが。ぶっちゃけ良く判っていないんだな、俺。
余り児童ポルノ法改正に関して“自分なりの意見”と云うか、もっとカッコ良く云えば“言説”とか持ち合わせていないんですよね。実感がないと云うか。過去の偉大な作品が観れなくなるとすれば問題ですが。。。普段働いている現場でも、話題に出ない事もないのですが、規制されたからと云って「アニメーションの表現の幅が狭くなる!」なんて警鐘を鳴らしているような人もいませんしね。寧ろ、「そんな事はお上(かみ)が決める事で、こっちはただそれに従うのみ。」と、諦め半分・覚悟半分と云った感じですね。
僕らの心情としては結局、最前線で戦う一兵卒に過ぎず、児ポ法改正がもし“核兵器”たりうるとしても、それを落とすも落とさないも、お上が決める事で、逆に云うと関係がない。
既にテレビシリーズでは結構テレビ局側の規制はそこそこ厳しくなっていますし、例えばテレ東であれば有名どころですが「血は3滴までOK」であるとか。だからと言ってテレビアニメが面白くなくなったとも思えません。
そういえばこの前、ベテランさんに聞いて良い話だなーと思った話があって、「昔は12ch(テレ東)でアニメをやるなんて言うと馬鹿されていたけど、いつのまにかテレ東ばっかりでアニメやるようになって、更にそれも今やテレ東でもアニメやれなくなって、UHF局やCSになった。」と。
この傾向を踏まえると、特に美少女アニメなどは比較的規制の緩いUHF局やCSに流れたとも云えますね。
ただ、ご存じだとは思いますがCSですら放映が問題になった「こどものじかん」という作品がありましたよね。結果論で云えば一万枚売れればヒットと呼ばれるアニメDVD市場で三万枚も売れたそうで、二期目のOVA化も決定した訳で、もはやテレビでの放映は意味をなさなくなっているのかもしれません。あくまで一つの可能性ですが。
結局「スクールデイズ」然り、悲しいかな、極度に過剰で、(ネット的に云うと)ネタ的に盛り上がれる作品しか売れないのが、今じゃないでしょうか(それと劇場アニメ並みの極端に高品位なTVアニメ作品であるとか)。それにお金を出してしまう方も作る方も(その作品が好きな人も必死で作っている関係者にも申し訳ありませんが)、小手先に騙されている感は正直否めません 。まぁ自分の被害妄想で、今に始まった話ではなく、メジャー的なヒット作はいつもそういう物なのかもしれませんが。。。
個人的には児ポ法改正よりも、制作費縮小の方が目の前の問題としては大きいですね。先日の放映された「きらりんレボリューション」の三期目と「おねがいマイメロディ」の四期目が今までの手描きの作画によるアニメーションからCGアニメに移行されました(ちなみに後者はFlashアニメ)。これは恐らく、予算縮小の為、フォーマットの変更を余儀なくされ、またその低予算にも関わらず作れと云うテレビ局(もしくは代理店)の意向に対し、現場はそれに逆らえない為に引き起こされたものだと思われます。
作画のアニメを見なれた人間からすると、上に挙げた二作品は相当見にくいです(一度鑑賞するのをお勧めします)。しかしこれで育つような子供、これが見慣れてしまう人達が出てきて、それがスタンダードになってしまう事。出資サイドも「この安い予算で良いんだ。」と思ってしまう事。この事の方がよっぽど日本のアニメーション的には大きな損失かもしれません。

